こぎん刺しには、身近な自然や日本古来の伝統模様を取り入れた模様があります。
目を数えて刺していくだけのこぎん刺しですが、その中でも模様を作ろうとした
先人の創造力は素晴らしいと思います。
月ごとに、ぴったりのこぎん模様を紹介していきます。
オーダーや模様選びご参考にしていただければ幸いです。
とはいえあくまで私個人の意見です。
新緑の季節である5月。
端午の節句にちなんで「だんぶりこ」はいかがでしょう(画像)。
だんぶりことは「トンボ」のこと。
トンボは前にしか進まないから、勝ち虫として勝負ごとに縁起がよい虫として知られます。
端午の節句には菖蒲湯に入る習慣がありましたが、その「菖蒲)(しょうぶ)」が「尚武」に転じ、武家の節句になりました。
そこから勝ち虫であるトンボを紹介する次第です。
横綱白鵬が現役最後の場所中に、トンボを見て縁起がいいと言っていたのをドキュメンタリーで知って、
現代でも勝負の世界ではそのように知られているのだと思いました。
トンボといえば夏~秋のもののように思われますが、このように初夏の五月にも似合う模様でもあります。