ガラスのボタン

ガラスのボタン

数年前、ヨーロッパのアンティークのガラスボタンに出会った時、その美しさに見入ってしまいました。1900年代初めのころのヨーロッパでは、生地をたっぷり使ったロングスカートやドレス、レースをふんだんに使ったブラウスに使われていたボタンは、ガラスやシェル、金属や骨などの自然な素材を加工して作られていたのだと知りました。現在では、プラスチックやアクリル樹脂、金属、シェルがほとんどですが、最近はシェルボタンが手に入りにくくなっています。もともとは安い労働力で安価に作っていたシェルボタンも、原材料の貝の不足や労働力不足から、価格が高騰しています。やはり自然素材なので、光沢や、質感、色などが優しくて、高級感もあるので使いたいです。ですから、なるべくきれいで、リーズナブルなボタンを探して使っています。 ガラスのボタンの話に戻ります。画像にあるのは、その当時のデッドストックの使用されていないボタンや、当時のブラウスなどから取った、使用されていたボタンです。これらのボタンを見ていると、どんなブラウスだったのかなとか、どんなドレスに使われていたのかなと、想像してみます。 ガラスのボタンは重いし、割れてしまうこともあります。でもその頃はプラスチックやアクリル樹脂もない時代ですから、それがスタンダードだったのでしょう。1センチ程度の小さなボタンですが、いろんな色やデザインの美しさに、見とれてしまいます。            2021年2月23日      Maya and Yuri 今村みどり

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