小学生のときから圧倒的に背が低かった。
クラスで一番背が低いから、運動会で並ぶときは先頭だった。大人になっても身長は150センチ。気に病むこともなく成長してきたけれど、困るのが既製服が合わないこと。

ブランド服を鏡の前で合わせてみても、ワンピースはまるでドレスのよう。パンツはまるでハカマのようになってしまう・・・。小さめを探したり、お直しをしたりしながら過ごしてきました。

私のためにリネンパンツ、作ってみた。
ここ数年は、リネンなど自然素材の服が好みになり、ますます体に合う服が見つからない！

ある時ネットで「ベルギーリネン」という生地を見つけて、パンツを自分で作ってみようと思いつきました。

あちこちの洋裁の本を見ながら、試行錯誤してリネンパンツを完成。
150センチの私が履いたら足首が見えるくらいの長さ。ガーデニングでしゃがんでも、床につかない程度の長さです。

大きなポケットを左右に付けて、腰回りをカバーしてみました。
ベルギーリネンは肌触りもいいし、着心地も大満足！

さっそくこれを履いて友達とランチに行ったところ、話は意外な方向へと進んでいったのでした。（つづく）

身長150センチ。合う服がない！

身長150cmの私にピッタリサイズのリネンパンツを作った私。さっそくそれを履いて、友達とランチに出かけました。
友達も身長150cmくらいだったので、共感してくれました。自分も作ってみようかな〜と、ひとしきり盛り上がりました。
当時、友達はアクセサリーや流木のオブジェを作って地元のハンドメイドマーケットに出店したりしていました。「次の出店のとき、そのパンツを売ってみる？」という展開に！

その頃、私は下の子が大学受験の真っ最中。春になれば子供が巣立ち、夫婦2人の生活が始まるのがわかっていました。子供がいなくなる時に備え、何かワクワクすることを始めたいなぁと思っていた私は、この意見に大賛成。
2人で一緒にやるのなら楽しそう！と思い、趣味としてやってみることにしました。

とはいえ、私は普通のミシンしか持ってない。縫製は誰かに頼まなければ！そのために、まずは型紙を作ろうと、友達と集まって型紙作りを始めたのですが・・・（づづく）

私サイズのリネンパンツ。を販売する？

■ パンツをなぞってやってみる
リネンパンツを作ったとはいえ、私の洋裁の知識は、中学・高校の家庭科の授業とか、母の自己流の縫い方を横で見ていたことだけ。
今回のパンツは、何度も仮縫いと試着を繰り返し、自分の体に合わせて調整できましたが、イチから型紙を作るノウハウはなかったのです。
Rさんと2人で集まって、完成したパンツから型紙を起こそうとしてみましたが、どうしてもできません。

■ 頼りになる師匠登場
困り果てていると、Rさんのお母さんは洋裁学校で学んだ経験があるというではありませんか！もうこれはプロの力に頼るしかありません。
後日、私の作ったリネンパンツを恥ずかしながら持参し、Rさん母さんにみてもらいました。
さすが、洋裁をきちんと勉強したRさん母さんです。すいすいと型紙を作り上げてくれました。おまけにサンプルも縫ってくれました。
本当に私サイズのリネンパンツ、作って売っちゃう方向に話が実現しそうです。
さて、縫製はどうしましょう？縫製にはロックミシンなどプロの道具とノウハウを揃えている人を探す必要がありました・・・（つづく）

リネンパンツの型紙が作れない！

Rさん母さんの協力を得て、身長150センチサイズのパンツの型紙ができあがったものの、実際に縫製をしてくれる人を見つけなければいけません。

近所のマンションで洋服のお直しの看板を出しているのを見つけました。電話番号をメモ。でも、なかなか勇気が出なくて、逡巡する日々が続きました。
1週間くらいは迷ったでしょうか。意を決してその番号へ電話。まずは、私の話を聞いてくれることになりました。

その方はマンションの持ち主の奥様で、空き部屋を縫製部屋にして、お店の洋服のお直しをしているようでした。結婚式のドレスのサイズ合わせなどもやってるという話です。ウエディングドレスをほどいて縫うという大胆な仕事をこなしているプロフェッショナルさんに出会うことができました。

しかし、私たちは複数のリネンパンツをまとめて縫ってもらいたい。少し方向性が違うということで、お知り合いの縫製工場を紹介してもらうことになりました。

縫製工場の人が、私たちのような少数ロットの依頼を受けてくれるのでしょうか・・・？（つづく）

縫製のプロはどこに？

ドレスのお直しをこなすプロフェッショナルさんに紹介してもらった縫製工場へと出かけていきました。自宅からは車で10分ほどの距離。

そこは縫製工場を閉鎖した後の空間で、奥さまが個別の縫製注文を受けているようでした。空間は広々としていて、業務用のミシンが複数台あり、布をひろげて裁断をできる大きなテーブルがありました。たくさんの色のミシン糸もお持ちのようです。

お話をきいてみたところ、私たちのような少数ロットの縫製でも受けてくれるとのことで、ほっと胸をなでおろしました。

いよいよ身長150センチサイズのパンツを売るという妄想に、現実味が出てきました。次は、布生地の発注です。

地方在住の私たちにとって、布の入手は一番のウイークポイントでした。
私達が普通に利用できるのは一般的な手芸店だけ。そのへんで売っている布で作ると、どうしても素人感が出
る・・・。だから自分の服を手作りをすることを避けていました。

でも今は違うんですよね。

オンラインで上質な生地が手に入るようになりました。
布のサンプルをお取り寄せして、購入前に本物の布の色や厚さ、手触りを確かめることもできます。

今回作るパンツはワイドポケットがポイントです。
ポケットの上部が腰のあたりで立ち上がり、キレイ目の印象になるのを大切にしています。
しっかりした厚手の布でないと、ポケットがクシャクシャになってしまいます。もちろん、素材はリネン100％が理想です。

Rさんと手分けして、全国あちこちのリネン布を取り扱うネットショップを探しはじめました。（つづく）

地方でも、いい布が手に入るから。

ネット検索でリネン布を探し始めた私たち。
布を扱うネットショップはたくさんありますが、質の良いリネン生地を扱う店は意外と少ないことがわかりました。

しかも、私たちが欲しいのはワイドポケットが立ち上がるくらい厚手のしっかりしたリネン布。
最初、自分のために作ったパンツは、「ベルギーリネン」という言葉でたどり着いたネットショップで買った厚手のリネン布でした。この厚手のリネン布を含め、他のネットショップからも無地、グレンチェックなど、複数を取り寄せてみました。

その頃、試作したもので、今手元に残っているのがこちらの2枚。厚手のピンク、薄手のグレンチェックです。
グレンチェックは柔らかな布だったので、大きなポケットには適しませんでした。
結局、最初に試作した厚手のベルギーリネンが一番良さそうということがわかりました。
定番のネイビー、キナリに加え、薄めのピンク色も採用決定。

ちなみに、この写真は5年ほど愛用しているので経年変化で色が薄くなりましたが、それはそれでいい味を出しています。

さて、作ることが決まったら、ユニット名やパンツの名前を決めなくちゃ・・・（つづく）

取り寄せた布でリネンパンツ作ってみた！

小さめの洋服をつくっている［海とリネン］と［SORA.NIJI］。
新しい洋服をご案内したいと10月8日（金）・9日（土）、オンラインによる「おうち展示会」を開催します。

自宅の一室にショップ風の空間をしつらえ
［海とリネン］［SORA.NIJI］の洋服をそろえます。
インスタグラムのビデオチャットを通じて、
おひとりおひとりに洋服のご紹介をさせていただきます。

ご覧いただくだけでも大丈夫です。
ちょっとおしゃべりするような感覚で、お気軽にご予約ください。

【ご予約について】
●ご予約はインスタグラムのダイレクトメッセージにて承ります。
海とリネン・インスタグラム　https://www.instagram.com/umi_to_linen　
海とリネン・ユーザーネーム　
umi_to_linen

●ご希望の日時とユーザーネームをお知らせください。
＜10月8日（金）13時〜17時＞または＜10月9日（土）10時〜15時＞の中からご希望の日時をご指定ください。

【当日について】
●ご予約いただいた日時に、ショップからビデオチャットでご連絡いたします。
●おうち展示会でご紹介した商品のお申し込みはminne（Creemaもあります。）経由で承ります。

初めての試みでドキドキしていますが、がんばって新しいことに挑戦してみたいと思います。お気軽にご予約くださいね。

※掲載した写真は［海とリネン］と［SORA.NIJI］が出展した過去のイベント会場で撮影したものです。

小さい人のためのリネン服[おうち展示会10/8・9 ]　　ご予約中

小柄な私たちにピッタリ合う服がほしい。天然素材で、着心地のよい服を着たい。そんな思いからものづくりを始めた私たち。

2人のユニット名を決める必要があります。今回売ることになった、小さめの人向けのリネンパンツの名前も決めなければ・・・。ということで、夜中にスマホでメッセージのやり取りが始まりました。

●Rさんは流木や貝殻のアクセサリーやオブジェを作ってるから海の要素を入れたいな。
●リネンパンツの名前は海の生き物の名前にしたらどうかな…？

こういう話を夜中とかにするのが、いちばん楽しかったりします（笑）
何度か楽しいやり取りをして、ユニット名は「海とリネン」にすることにしました。
ふたりであれこれ意見を出し合って、「海とリネン」のロゴマークも考えました。こんな感じで、タグにプリントしました。
「海とリネン」という名前が決まったので、洋服にも海に関する言葉をつけたいと思いました。
ネットの中にはたくさんの洋服が並んでいるので、一度みた洋服を覚えてもらうために印象的な名前がいいなと考えました。

そこで、第1作目の大きなポケットのリネンパンツは「はこふぐパンツ」と名付けることにしました。

ふたりのユニット名はどうしよう？

小柄な女性にピッタリ合う服づくりを始めた私たち。ふたりのユニット名は「海とリネン」に決まりました。
次は、大きなポケットがついたリネンパンツの名前を考える番です。

Creemaやminneなどのネットショップの中にはたくさんの洋服が並んでいます。一度みかけた洋服を覚えてもらうためには、印象的な名前がいいと思いました。

「海とリネン」なんだから、洋服にも海に関する名前をつけたらいいのでは・・・？そこでまた夜中のチャットです。2人でアイデアを出し合ってあれこれ考えました。
そして、第1作目の大きなポケットのリネンパンツは「はこふぐパンツ」と名付けることにしました。

しっかりした厚手のベルギーリネン生地を使い、オリジナルデザイン・パターンで作ったワイドパンツです。
立ち上がって見えるワイドポケットがポイントで、そのカタチから「はこふぐパンツ」と名付けました。

そして、2016年6月。Rさんがアクセサリーや流木のオブジェを出展するハンドメイドマーケットに「はこふぐパンツ」3色を並べました。
パンツを掛けた流木のポールは、Rさん旦那さんお手製です。

これが「海とリネン」としては初めての活動の場。ドキドキしながらお客様を待ちました。この日は朝11時から17時までのイベント。窓際で目立つ場所だったので3つのパンツに興味を持ってくれる方はちらほらいましたが、なかなか売れません。
イベント終了5分前「はこふぐパンツ」を試着したいという人が現れました！ まわりのお店は片付けモードになっていましたが、3色お試しいただきお買い上げ決定。この方が初めての「はこふぐパンツ」のお客様となりました。

後日談もありまして、このお客様とは市内の雑貨屋さんで再会しました。
Rさんと私の2人で雑貨屋さんを訪ねていた時だったので「はこふぐパンツ」の感想などをお聞きできました。

素人のふたりがこういう活動をしててもいいのかなぁ…という思いがあったのですが、このお客様との出会いにより「海とリネン」をやっていいんだよ！！と勇気をもらった気がしました。

ハンドメイドマーケットでの経験で勇気をもらい、今度はネットを通じて「はこふぐパンツ」を広めていこうということに繋がっていくのです。（つづく）

小柄女子の服は「はこふぐパンツ」に決定

2021年もなかなか活動が難しい年でしたが、新しい「はこふぐパンツ」の販売ができ充実した一年でした！
今年最後の出荷は、この生地の販売が最後の「はこふぐパンツ キナリ」でした。
ありがとうございました。
みなさま良いお年をお迎えください。
海とリネン⋆⋆⋆

みなさま良いお年をお迎えください。

久しぶりにイベントに出店しました。
北島町のテーブル工房kikiさんが開催する屋台市。kikiさんは大きな無垢板のテーブルや上質な木製の生活小物を作っている工房です。

この2年間、イベントが減ってしまって、寂しい限りでしたから、コーヒー屋、パン屋、ビール醸造所、ガラス作家、アクセサリー作家などが集まる屋台市は大盛況！文字通り老若男女の皆さんが、たくさん訪れてくれました。

私たち、海とリネンもわくわくしながら出店しました。
はこふぐパンツ2ndと名付けた新作の初めてのお披露目の場所となりました。ヘアゴムやマグネットフック、ホットピローなどの新作小物を作って準備。それぞれ気に入ってくださった方々にお持ち帰りいただきました。

ジョギング中にふらっとコーヒーを飲みにきた女性が、リネンブラウスを買ってくださったのですが、洋服を買うのは10年ぶりとのこと。そんなミラクルが起きるので、イベントは楽しいですね。

久しぶりにイベントに参加しました！

小柄な女性にピッタリ合う服づくり、ユニット名「海とリネン」として、2016年の春から「はこふぐパンツ」と名付けたリネンパンツを手作り販売サイトCreemaで販売し始めました。

Creemaもまだまだ商品数が少なかった頃。
既成のリネンの服もあまりなかったのではないかと思います。

無名の私たちの作品ですが、ひそかに、でも確実に、ネットの中でお客様に届いていきました。

「リネンの服を着たい」という小さめの人はたくさんいたんですね！

そこから毎年、少しずつ新しい布を採用し、はこふぐパンツを展開していきました。

2016年春に作った最初の3色。ピンク、キナリ、ネイビーです。
すぐに夏にはラベンダーグレーも加えて4色展開になりました。

2017年は、キナリをベースにした藍染ポケットをはじめて制作。
これは海とリネンにとって、代表的な作品となりました。
ポケットの部分だけを、藍葉を発酵させた「すくも」の天然染料でひとつひとつ丁寧に手染めしました。

2018年、ご要望をいただいたのではこふぐパンツのロング丈も制作しました。
10センチ、丈を長くしたロング丈。実は、私たちには大きかったので着用した写真はありません。

2019年の秋には、モカブラウンを追加。
どんな色にも合わせやすいと好評でしたが完売しました。

2019年秋には高密度織りのリネン布を入手。秋色のチャコールとカーキの2色が仲間入りしました。
秋冬向けなのでちょっと上品なイメージになっています。素材はリネンなので、もちろん春夏も履けます。

2021年春には、しなやかなインディゴデニム生地が手に入りましたので、はじめてのコットン製のはこふぐパンツを作りました。
しっかりしているし、どんなアウターにも合うので定番商品になっています。

2021年は、はこふぐパンツ2ndエディションのスタートとなりました。
当初から使っていた超厚手のリネン布が生産終了となり、はこふぐパンツの特長である大きなポケットをしっかり立たせられる布がなくなってしまったのです。そこで、少し方向転換。見た目は変わりませんが、ポケットを脇に縫い込む形にしました。これならどんな布でも大丈夫。
最近の流れに合わせ、丈も3cmほど長くしてみました。

はこふぐパンツ#2nd ラミーキナリ＜グレーポケット＞/＜デニムポケット＞
ここまで11種類のはこふぐパンツを見ていただきました。
約6年間で11種。その時々に、季節や時流に想いを巡らせながら作っていました。

もうすぐ12種類目のはこふぐパンツもご紹介できると思います。
どうぞお楽しみに。

Creemaの「海とリネン」はこちらです。よかったらご覧くださいね。



海とリネン

海とリネンのレター一覧